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いよいよ今年ももうすぐ終わり。なこの時期になってくると
ちょくちょく御目にかかるのが●●ベストドレッサー賞。

てなわけで、クイーン・ローザが
ピンクダイヤだったらという仮定でSSを書いてみました。

・・やっと業界目線ちっくなものが・・。
でも書きあげたら、すげー小ネタっぽい(笑)
面白くなくても許して・・・・。


では続きをどぞ。
ジュエリー ベストドレッサー賞。

10代の部門に京子が選ばれたのは、4月クールに放送され、
数字も人気もTOP3に入っていたドラマ「BOX〝R〟」のイジメ役、
ナツが身に着けていたネックレスが大きな話題になったからだった。
チェーンや石を支える部分が手作りだとある新聞に載ってからは、
キョーコの作り方がティーン雑誌に掲載されたほどだった。

初めての授賞で、しかも自分が「ジュエリーの似合う女性」のひとりに選ばれたことを
キョーコは飛び上がって喜んだ。

授賞式のあとは「囲み」もあって、リポーターから質問も受け付けるから、
恋愛の話なんかを振られたら適当にうまくかわすように・・といっても
君にはそんな隠すような話もないか。
むしろ「ジュエリーをプレゼントしてくれる相手を募集してます」くらい言ったほうが
いいな、などと、椹は笑いながらキョーコに言ったが、キョーコはおかまいなし。


そして当日。
授賞式で、受賞者に盾と ジュエリーが贈られた後は、
お決まりのようにそれを身に付けた受賞者たちによる
フォトセッションと囲み取材が行われる。

フォトセッションでは新聞や雑誌のカメラマンたちが
ジュエリーを身に付けたタレントたちの姿にがんがんにフラッシュをたく。
テレビカメラはその様子を、やや後ろから角度をつけて何度もズームインしていた。

「フォトセッション終了後 囲みに入りまーす」 
「スチールさんは いったんさがってくださーい。」

囲み取材が始まった。最近制作費カットで出番が減らされつつあるリポーター陣も
今日ばかりはほとんどの局が連れて来ている。
もともと授賞者が人気の高い女優や歌手、タレントばかりだったのもあるが、
中でも先日熱愛報道がなされた20代の人気女優がいたことが大きいのだろう。

各人順番に儀礼的に「受賞した喜び」について聞かれた後の
質問はキョーコの思った通り、20代の部で選ばれた人気女優と
30代の部で選ばれた人気歌手に集中。
自分にはほとんど質問はこないだろうとキョーコは踏んでいた。

ベテランらしい女性のリポーターが、宝石に絡めて現在熱愛中と噂の俳優との仲について質問し、
人気女優がそれを笑ってかわせば、人気歌手が笑いを取ってその場をもりあげる。
トーク番組でもお笑いタレント顔負けで話しているその歌手は
女優をかばうかのように、誰もが知っている芸人の彼の話をして
「あいつにはこれを買う甲斐性はまだないのでこれは自分で買います」
などと取材陣を笑わせていた。

会見はそれなりに盛り上がり、時に爆笑さえおこった。
主催者もこの調子なら各紙、それなりの大きさで紙面をかざり、
朝のテレビにはそれなりの尺で映ると踏んでいるのか満足そうだ。

そう、メディアでどの程度取り上げられるか、は
一番重要なのはメンツだが、会見そのものの中身がどれだけ面白いか、に
かかっているのだそうだ。

だから大きく宣伝したいイベントには大物の女優やタレントが呼ばれ、
そこまで予算がなくとも旬のタレントは必ず呼ばれる。

イベント前に、狙い澄ましたように出演する若手タレントたちの
「熱愛報道」が流れたりするのもきっと無関係ではないのだろう。


にこやかな会見をキョーコは笑顔で聞いて、「そうなんですかーいいなあ・・」
なんて時折相槌を打っていると、「ところで京子さん・・」
不意にキョーコに質問が投げかけられた。

質問を投げてきたのは、ベテランのリポーターではなく、
20代くらいの若いディレクターだった。

「京子さんがドラマBOX〝R〟ナツ役の時に身につけていたネックレスですが、
 あのネックレスはどなたかからのプレゼントですか?」
「あ、あれですか?あれは実は自分で作って・・」

その場でどよめきが起きた。
「すごーい。器用!!」「あの制服の胸元で光ってたネックレスですよね」
 
クイーン・ローザのネックレスをほめられて、悪い気はしない。
キョーコはうれしさがこみあげ、思わず笑みがこぼれた。


他局からはいい顔されないかもなとも一瞬思うが、
放映の終了したドラマのことなので他局の記者も気にしている様子はない。
キョーコの笑顔にただならぬ雰囲気を感じ取った女性ディレクターはさらにつづけた。

「あの紅に近いピンク・・あの石はピンクダイヤじゃないですか?」

「あ・・何の石かは実はよくわからないんですが・・聞いてくれます?!」

 報道陣は、すわ、彼氏の存在公表か!?と一瞬息をのんだ。
ピンクダイヤは、高価な石だ。少なくともまだ学生でギャラも低い京子
が買える代物ではない。

キョーコはアイドルではなく、「女優」として活躍している「タレント」であるため、
彼氏の存在はデメリットにはそうなりはしないが、
相手次第ではスクープになる可能性がある。

「あの石は、クイーンローザという薔薇の中から 出てきたんです!!」
 実はこんな伝説があって・・」

報道陣は「あ、思いっきり天然にかわされた・・・」とやや面喰いながら
その「伝説話」につきあっていた。


「・・・・ちょっと素敵でしょ??」
キョーコが笑顔で話終えたところで、
最初に口火を切った女性ディレクターがまた口を開いたのだ。


「京子さん・・その薔薇は・・どなたからプレゼントされたんですか?」

「え・・・?」

記者たちがその質問の意図に気づき、はっとしたのもほぼ同時。
当然、石を薔薇に仕込んだ人間がいるに違いないのである。
それが京子の相手か!!! 記者やディレクターはどよめいた。

しかし、本人の許可がないところ、しかも公の場で
勝手に本人の名前を出すべきではない、と理解していたキョーコは、
蓮の名前を出すことはもちろんせず、

「えーっと・・尊敬する方に頂きました!」とだけ答えたのだが、
その顔がほんのり赤く染まっていたのを、女性ディレクターは見逃さなかった。


そこで丁度きりよく「そろそろ終了とさせていただきまーす」と主催者の声。

囲み終了後、クルーがカメラを引き上げ、記者たちが今日の囲みの内容と
写真データをパソコンのメールで本社に送るなど、一通りの作業を終えた後、
現場は一つの話題で持ちきりだった。


「京子に薔薇に仕込んでまでピンクダイヤを贈った主は誰なのか」


「どう考えても男だよなあ・・しかもただの男じゃない、一流の。」


今回は京子の知名度を考えても、見出しにはインパクトとして小さいが
相手次第では大スクープにつながる可能性もある。


「今日の素材はしばらく保存だな・・」

女性ディレクターはそう呟きながら、
これまで京子と接点のあった、一流の男の顔を浮かべながら、
携帯でスタッフルームに電話する。

「・・あ、もしもし?長谷川?悪い、過去素出しといて欲しいんだけど。
 そう、うちのシロ。4月頭だっけ、番宣で『BOX〝R〟』
 ゲスト出演したときのやつ。京子の胸元映ってるか確認して。
 そう。とにかくピンク色の石ついたネックレスが映ってればいーから。
 映ってたら使う。うん。 LMEって音事協だっけ?だったらデスクに・・・」
 

電話を終え、車を本社へ帰るよう指示を出した後、
女性ディレクターは再び、薔薇の贈り主を思い浮かべた。
 
「一流の役者・・・尊敬ってことは・・京子と同じ事務所?だとすると・・」


・・・・・・・・・・・今のところ敦賀蓮くらいしか思い浮かばないんだけど・・


ま、もし当たってても今は出せないけどね・・♪


もしこのネタでOAするなら・・しめナレは

「京子さんの胸元に輝いていたこの石を、薔薇の伝説とともに贈ったのは
 一体誰なのでしょうか?気になるところです」ってなところかしらー?

・・・さあ、どこの雑誌が一番に抜くかな・・

敦賀君、気を付けないとスクープされちゃうかもよ??



「・・くっしゅん」
「お、何だ、蓮、風邪か?」
「・・・・・もう風邪はひきませんよ」


fin



【あとがき】

最近のある仕事がもとで思いついたネタだったりします。
ちなみにベスト●●賞とは関係ございません。


※参考までに※

【囲み】・・・当事者がマイクを持ったテレビの記者・リポーターらに囲まれて
       立って話す形式の会見のこと。囲み取材のことを視聴者に
       分かりやすく「会見」と表現することも多い。
       ちなみに政治家の場合は「ぶらさがり」略して「ぶら」。
       例:首相の夜の官邸での会見=「首相の夜ぶら」

【会見】・・・テーブルを用意し、マイクを設置して行う記者会見のこと。
       結婚会見、婚約会見、弁護士の会見などなど・・

【フォトセッション】 写真撮影。ポーズとったり。
【スチール】・・新聞社・雑誌社の写真用カメラのこと 
【ムービー】・・テレビ局・通信社の動画用カメラのこと 
        両方「カメラ」なもんで区別するためにこう呼んでるらしい 

ちなみに・・
芸能関係の囲み・会見の場合、カメラ位置は先着順かくじ引き、じゃんけんで決める 幹事社がいる場合や、局の会場でやる場合は当然場所を提供している局が優先。
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